2018年11月10日

インドネシアの旅(2)〜田んぼの中の学校

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インドネシアの旅〜第2弾です。
場所は変わって、インドネシアのジャワ島にあるジョクジャカルタにやってきました。バリ島から飛行機で1時間ほどで到着です。写真はポルブドゥールの遺跡。ポルブドゥールは仏教遺跡。それ自体が仏教的宇宙観を象徴する巨大な曼荼羅といわれているそうです。(詳しくはこちらを参照wikipedia)
インドネシア・ジャワ島は、その昔はインドから渡ってきたヒンドゥー教が行きわたった国で、その流れの一つである仏教も定着していました。現在はイスラム教が9割を占めるようになったのですが、今となっては宗教的建物というより歴史的遺産として、宗教を問わずインドネシア中の人々、世界中の人々が訪れています。もちろんユネスコ世界遺産にも登録されています。

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心がほんわか温かくなる学校
前回の記事にありますように、エヴァさんの案内でジョクジャカルタの学校を訪ねることになりました。
その日は日本へ帰国する日だったため、大きなスーツケースと共にタクシーに乗り込み出発。到着すると、そこには田んぼがあるだけの田舎道。どうやら田んぼの向こうに見える小さな建物(小屋?)が学校のようですが、この皆の大荷物をガラガラ持ってあぜ道を行くわけにもいかず…。
困っていると、「荷物を預かるよ」と声をかけてくる男性がいました。
「ああ、良かった」
私たちはホッとして、田んぼの真ん中に建つ小さな小さな学校へ、ワクワクドキドキしながら歩いていきました。

中庭に入っていくと、なんだか不思議。とても明るく穏やかな光を感じます。
子どもたちはキラキラした目で、異国の地から来た私たちを好奇心いっぱいに見つめたり、微笑んだり、挨拶してくれたりしながら迎えてくれました。
エヴァさんの言う"貧乏な人々"という言葉など、おそよ似合つかわしくない、とても清々しい子どもたちです。
メリオンさんも中に入ったとたんに、「素晴らしいわ〜」と感激の一言!

(※この素朴でステキな学校の様子を写真でお見せしたいのですが、私は写真を撮りそびれてしまいました。後日見つかれば掲載いたしますね。)

そうこうするうちに、学長さんがお見えになり、この学校についていろいろなお話をして下さいました。学長さんは40代ぐらいの男性です。
「絵に書きながら説明しますね」と学長さん。

学校は、幼稚園児から高校生までの生徒さんを受け入れています。Green Schoolと同じですね。
学校の主な方針は、子どもたちが自分の本当にやりたいこと、本当の個性、本当の人生の道を見つけるための手助けをすることを何より大事に考えているのだそうです。
そのために必要なことは『観察』
子どもが物事を、起こる事象を、そして自分自身をちゃんと観察できるよう手助けし、先生も親御さんも、子どもたちに何かを教えるというのではなく、ただただ『観察』するのだと。学長さんは『観察』という言葉を何度も口にしていました。

また、国語、算数などの科目は設けていないのだそうです。全ての事柄には、全ての科目要素が含まれているため、それらを分離することなく総合的に学ぶ必要があると考えているのです。

たとえば本を手に取ります。
どんな形をしていますか?
何で出来ていますか?
何に使うものですか?
手触りはどうですか?
何枚ありますか?
「本ひとつでも、社会科、理科、国語、さまざまな要素を学ぶことができるのです」と学長さん。
授業はすべて、このような形で進められていくのだそうです。
あるいは、さまざまなイベントを開催して、体験学習をたくさん行うのだとも説明して下さいました。

そしてインドネシアの人にとってやっぱり気になるのは学費のこと。
一年間の学費は親御さんたちと一緒に決めるのだそうです。今年はこれとこれのイベントを行おう。音楽の材料を入手しようなど、その年の計画を話し合い、一人分の学費を算出するのだとか。そのため、毎年金額が異なるらしいのですが、およそ一か月分は日本円にして2000円ぐらいのようです。現地の通貨価値で考えるなら、日本で7〜8000円ぐらいの感じになるのでしょうか。
それくらいなら、現地のお母さんお父さんも、頑張れば何とかなりそうですよね。

学長さんのお話に、我々がいたく感激していると、小柄でとても柔和なお顔の優しそうなご婦人が入ってきました。この学校のオーナーだそうです。
メリオンさんが、この学校創設の経緯を尋ねましたところ、オーナーさんは、この場所で農業を営まれていたのだそうで、学校の敷地は、すべてオーナーさんの敷地のようです。
そして最初は幼稚園から始まり、小学校、中学校、高校と増設していくことになったようで、もともとは周囲の子どもたちだけが通っていましたが、最近は噂を聞いて遠くから通ってくる子も多いのだということでした。
まさに地域に密着した学校…メリオンさんの思い描く理想の学校にピッタリだったようで、旅の終わりにメリオンさんも大満足の様子でした。

ジョクジャカルタの学校.jpg
「日本語ですけど、私の書いた本をこの図書室にぜひ置いてください」
とメリオンさんが光の塔をお渡ししました。すると
「うちのスタッフに日本語を読める人がいるんですよ。以前は日本人の学生が一人いましたよ」と学長さん。
こうして、海を越え、南国インドネシアの小さな学校に、『光の塔』を置いてくることができました。この学校はスィオニがたくさん育っていくに違いありませんね。

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また、この素晴らしい学校を紹介する本があるとのこと。本は、オーナーのご主人が書かれたそうです。(インドネシア語です〜がんばって読みま〜す。)
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最後に本を渡して下さるときにオーナーが言いました。
「この学校は、"窓際のトットちゃん"という日本の本を参考にしているのですよ」
何ということでしょう。つまり、日本に既にその原型があったということなのです。それをインドネシアのこの地で、こうして素晴らしい形で実現させているとは…何とも、興味深い事実ではありませんか。

学校を後にした私たちは、このあと帰国の途につきます。
スーツケースを預かってくれた中年の男性に料金はいくら?と尋ねると、「お金はいらないよ」と、男性はにこにこ笑っています。そして「私の子どもがこの学校に通っているんですよ」と言います。
そうだったのですね、ありがとう…。(知らずに無礼をしました。)
先生も、生徒さんも、そして親御さんも、とてもとても、温かい方たちなのでした。

この出会いに、深く感謝致します。



(文/編集部)
posted by yamanoshiroiie at 07:00| 光の活動/スィオニを探せ!