2018年09月28日

ジオツアーPart2〜中秋の名月編

中秋の名月.jpg

先日、ジオガイドとしてデビューを果たした"やっちゃん"!
やっちゃんの主催する伊豆ジオツアー第二弾にみんなで参加してきました。

今回のツアーコースは修善寺ジオパークを起点に、西伊豆の烏帽子山中腹にある雲見浅間神社に参拝し→東伊豆の大室山で中秋の名月を楽しむという、まさに伊豆半島横断コースです。更には、雲見浅間神社において石笛とディジュリドゥの奉納演奏も行われ、実に濃密なツアーとなりました。

ジオガイドやっちゃんのツアー開始のご説明によりますと、烏帽子山は伊豆最古の地層、2000万年前の地層がある西伊豆エリアに位置し、一方の東にある大室山は4000年前にできた火山なのだそうで、この日、私たちは、およそ2000万年の時空の旅をすることになるのだと言います。そんなふうに説明されちゃうと、何だか妙にワクワクしてきますね。(やっちゃんお客の気分を乗せるのなかなか上手いね〜)
そして参加者には淡路島や神戸からわざわざいらした方々もおり、実に多彩なメンバーの集まりで、道中の車内も楽しく盛り上がっていた様子です。

この、あまりに濃厚で圧縮されたツアーのすべてお伝えすることはできそうにありませんが、ぜひ記憶に残しておきたいところを、ピックアップしたいと思います。

まずは烏帽子山の写真をご覧ください。
烏帽子山.jpg
(写真は伊豆ジオパーク公式サイトより)
標高160メートルの高さにそびえる火山の根なのだそうです。

eboshiyama-32.jpg
(写真は"そうだ、伊豆いこう"サイトよりお借りしています。)
少々急ぎ足コースのため山に登る時間がないのは残念でしたが、山頂からの眺めはこんな感じなのだそうです。絶景ですね。

そしてこちらが雲見浅間神社の拝殿。
雲見浅間神社.jpg
この日、このツアー参加者のために沼津から宮司さんがいらして、とても良いお話をして下さいました。

富士山を中心に数ある浅間神社には、日本神話に登場するコノハナノサクヤヒメが祀られていることで知られていますが、この雲見浅間神社には珍しくイワナガヒメが祀られているのだそうです。
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コノハナノサクヤヒメとイワナガヒメの神話より

日本神話に登場するお2人の姫は、クニツカミの父神(オオヤマツミ)の娘。ある日、アマテラスの息子ニニギノミコトは美しいコノハナノサクヤヒメに一目惚れをし、オオヤマツミに結婚の許しを願い出ます。オオヤマツミも大へん喜んで、ニニギノミコトの繁栄を願い、一緒に姉のイワナガヒメも差し出したいと申し出ました。ところがイワナガヒメは大そうなシコメであり、岩のようにゴツゴツした顔をしております。するとイワナガヒメを見たニニギノミコトは恐ろしささえおぼえ、イワナガヒメを返してしまったのです。オオヤマツミは嘆き怒りました。姉を一緒に差し出したのには理由があったのです。コノハナノサクヤヒメは桜のように美しく華やかでも、いずれ散ってしまうはかない命。そして一方のイワナガヒメは永遠の命である大地を象徴していたのです。2人の姫を共に妻にすることが、ニニギノミコトの永遠の繁栄を祝うことだったのです。この出来事のため、ニニギノミコトの命は限りあるものとなり、私たち人間もそのようになってしまったのだと神話にはあります。

2人の姉妹は仲直りした!?
そして神話は、別の悲哀も作り出します。突き返されてしまったイワナガヒメは深く傷つき、身を隠すように暮らすようになってしまったのです。妹のコノハナノサクヤヒメは、お姉さんに会えなくなって寂しくて寂しくて仕方がありません。お姉さんは何処にいるのかと探し求める気持ちが、富士山をぐんぐん高くしてしまったのだと、宮司さんは話してくれました。

そして宮司さんの話は続きます。
「しかし…、姉妹はそろそろ、和解しても良いのではないかということを、宮司たちと話しておったのですよ。それで5年前から、箱根神社やらいくつかの神社と一緒になって、富士山の日、2月23日に、仲直りの儀式を執り行っているのです。そうしたらですね、4年間、その日は雨ばかりでした。ところが、今年は晴れたんですよ」

何という朗報!宮司さんたちの計らいで、コノハナノサクヤヒメとイワナガヒメは、今頃、手を取り合っているに違いありません。

イワナガヒメを祀ってあるいくつかの神社の中でも、富士山が望めるのはこの雲見浅間神社だけだそうです。拝殿の脇の木陰の合間からは、清々しい青い海の向こうに富士山がくっきりと見えています。その美しい景色を眺めながらメリオンさんもこう言います。
「神様は妬んだりしないのよ」
そうですよね。
そもそも2人は喧嘩などしていなかったのかもしれません。妬みや怨みを想像したがるのは人間の愚かな習性。それでもイワナガヒメは、自分の役目を果たす場を失ってさぞ落胆したに違いないし、コノハナノサクヤヒメはひとりぼっちでさぞ寂しかったことでしょう。
でも、もう大丈夫ですね!
宮司さんのお話を聞きながら、私たち人間は、怨む神、妬む神、罰を与える神を、やっと手放していけるのじゃないかと、ホッとした気持ちになりました。

宮司さんの喜ばしいお話の後、リョウさんの石笛とディジュリドゥの奉納演奏が行われました。
写真はその後の月見の際のものですが、ここで一緒にご紹介します。
ryouさん.JPG フエ.jpg

ディジュリドゥとは、オーストラリアの原住民アボリジニの楽器だそうです。そして手前にある木の笛は、リョウさんが自分で作られたのだとか。
笛の音が、広くはない拝殿の中に鳴り響きます。その不思議な音に聞き入りながら、落ち着きはらって笛の音を鳴らし続けるリョウさんの姿を見て、「いつ息してるの?」などと余計なことを考えはじめ…、しかし他の人も同じことを思っていたらしく…。
終わった後に説明してくださいましたところ、なんと、口で息を吐きながら、同時に鼻で息を吸っているのだそうです。また、譜面は用意しておらず、その場や聞いている人々に同調しながら感覚で音を奏でているのだと言います。
この日はきっと、コノハナノサクヤヒメとイワナガヒメの再会を祝う音だったに違いありませんね。

そして日も暮れるころ、伊豆半島を横断することひとっ飛び、大室山で中秋の名月会。
大室山.jpg
(写真は大室山関連の公式サイトより)
リフトで頂上に着くころには、満月がくっきりと見え始めておりました。
この日の天気予報は前日まで"雨"。
ところが、朝から一日中晴れ渡り、山間の空にかわいらしい雲がぷかぷかと浮かぶ、とても気持ちの良いお天気で、月の見える頃には、空は一層澄みきっているではありませんか。
これは、地球さんと、天の計らいに違いない――。
満月へ向かう光の道がほのかに色づき、美しく輝いておりました。(TOPの写真)

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いかがでしょう。ツアーに参加していない方も、少しだけ気分を味わって頂けたでしょうか。
今回のツアーで、神話の姫たちの仲直り儀式が執り行われているという宮司さんのお話は、大へん興味深いものでした。
以前の整合性会議で、「コノハナノサクヤヒメを地上の肉体、イワナガヒメを魂と捉えることもできるのよ」と、メリオンさんが言っていたことがありますが、この仲直りの儀式とは、肉体と魂の融合を暗示するかのようにも思えてきます。

昼と夜が同じになる秋分のトキ、そして太陽と月と地球が一直線に並ぶトキ。それは、光と闇、男と女、あらゆる両極がお互い溶け合う、その瞬間を垣間見せてくれるようでもあり、月への光の道は、人間がこれまでの分離の社会から融合へと向かう道筋を、優しく示してくれているような気がしたのでした。



(文/編集部)
posted by yamanoshiroiie at 07:00| 光の活動/スィオニを探せ!